XLレコーディングスはアシッド・ハウス~レイヴ・ムーヴメント最盛期の1989年にリチャード・ラッセルを中心に設立された。ストリートに密着したハードコアなレイヴ・サウンドを旗印に活動を開始。レーベル初期の代表的存在がザ・プロディジーで、ロックとブレイクビーツ・テクノを融合した画期的なサウンドでブレイク。97年のアルバム『The Fat of the Land』は世界27ヶ国でチャート1位を記録するメガ・ヒットを記録。プロディジー及びXLの名を世界的なものとした。
やがてベガーズ・バンケットとパートナーシップをむすんだXLはベースメント・ジャックスを大ヒットさせ、英国きってのダンス・ミュージック・レーベルとしての声価を確立。だが同時にバッドリー・ドローン・ボーイ、アバランチーズといったロック/ポップ・ミュージック畑の優れたアクトを発掘し、ダンス・ミュージックの枠を超えた個性的でエッジーな音楽を紹介するようになり、レモン・ジェリー、ディジー・ラスカル、M.I.A.といったアーティストを次々と送り出した。なかでも大きな話題となったのはザ・ホワイト・ストライプスで、このデトロイト出身の男女デュオの荒々しくダーティなサウンドは、00年代の新しいロックの流れを決定づけたとして絶賛された。またフリー・フォーク・ムーヴメントの旗手デヴェンドラ・バンハートも、XLが発掘した才能のひとつ。
06年、レディオヘッドのカリスマ的フロントマンとして90年代以降の英国ロックを先導し続けたトム・ヨークの初のソロ・アルバム『ジ・イレイザー』をリリース。翌07年には、ディヴェンドラ、ザ・ホワイト・ストライプス、M.I.A.の最新アルバムの他、レディオヘッドとしての新作『イン・レインボウズ』もリリースした。08年には、ヴァンパイア・ウィークエンドのデビュー・アルバムが世界中で大ヒット。アデルのデビュー・アルバム『19』はグラミー賞で最優秀新人賞を含む2部門を獲得。更にM.I.A.のシングル「ペイパー・プレインズ」は、XL史上最大のシングル・ヒット曲となった。
最近では、フレンドリー・ファイアーズ、ザ・ホラーズ等、新世代のバンドを次々とヒットさせる一方で、伝説的詩人ギル・スコット・ヘロンの新作をリリース。また、10年には、ヴァンパイア・ウィークエンドの2ndアルバム『コントラ』が全米1位を記録。またその翌年はアデルの2ndアルバム『21』が英音楽史の記録を次々と塗り替えるスーパー・ヒットを記録するなど、その勢いは留まることをことを知らない。
傘下のレーベルには、ザ・エックス・エックス、ホーリー・ファック、SBTRKT等を次々とヒットに導いた新鋭レーベルのヤング・タークスと、アイス・エイジ等、個性的なアーティストを抱える期待のレーベル、アビーノ・ミュージックがある。







