Hostess Entertainment Unlimited

Releasesリリース情報

Wolf Alice - Visions Of A Life

Visions Of A LifebyWolf Alice

アーティスト名ウルフ・アリス
タイトルヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ
発売日2017.09.29
品番HSE-6488
レーベルDirty Hit / Hostess
価格2,400円+税

※ボーナストラック2曲、歌詞対訳、ライナーノーツ付

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TRACK LIST

01. Heavenward
02. Yuk Foo
03. Beautifully Unconventional
04. Don't Delete The Kisses
05. Planet Hunter
06. Sky Musings
07. Formidable Cool
08. Space & Time
09. Sadboy
10. St. Purple & Green
11. After The Zero Hour
12. Visions Of A Life
13. Heavenward (demo)*
14. Sadboy (demo)*
*日本盤ボーナストラック

デビュー・アルバムでグラミー賞にノミネート、名実共にUKを代表する若手バンドとして成長を遂げたUKオルタナティブ・ロック・バンド、ウルフ・アリスが待望のセカンド・アルバムをリリース!

グラミー賞(最優秀ロック・パフォーマンス賞)ノミネートをはじめブリット・アワード(新人賞)、マーキュリー・プライズ、アイヴァー・ノヴェロ賞、NME アワード9部門にノミネート、本国イギリスでゴールド・アルバムを獲得するなど全世界でブレイクを果たした彼等が満を持してセカンド・アルバムをリリースします。
「私達は誰もが自由に解釈できるようにオープンな曲にしたいと思ったの。誰かがフラストレーションが溜まっているのなら、この曲が誰かのアンセムになれるかも。」と紅一点のボーカル、エリー・ロウゼルはアルバムからの先行シングル「Yuk Foo」についてコメントしています。
2年に及ぶ世界ツアーの後、バンドはロンドンに集結し新アルバムに向けて激しいリハーサルを重ねました。その結果生まれた楽曲をロサンゼルスに持ち込み、プロデューサーにジャスティン・メルダル・ジョンセン(ベック、ナイン・インチ・ネイルズ、パラモア)、ミキサーにはトム・エルムハースト(アデル、デヴィッド・ボウイ、ベック、エイミー・ワインハウス)を起用しアルバムを完成させました。今作『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』はバンドの成長を表現したパーソナルなアルバムだとバンドは語っています。今作はシューゲイズを思わせる轟音ギターが響く「Heavenward」でアルバムの幕を開けると8分に及ぶ長編「Visions Of A Life」で終焉を迎えるまで多くの驚きと興奮が詰まっています。


ウルフ・アリス公式バイオグラフィー

「自分がワイルドだと思うなら私たちの仲間に入っていいよ」と、エリー・ロウゼルは2015年の「Freazy」で歌った。「野生児なら私たちの仲間に入っていい」。



その呼びかけに多くの同志が呼応した。ゴールドディスクを獲得した2015年のウルフ・アリスのデビューアルバム『マイ・ラヴ・イズ・クール』は、その年の6月に全英チャート2位を記録し、アメリカでもビルボードのオルタナティヴ・アルバム12位を獲得した。若いギター・バンドの多くなら達成するのに何年も掛かるような成功だ。ウルフ・アリスはマーキュリー賞やアイヴァー・ノヴェロ賞、ブリット・アワード、グラミー賞にノミネートされ、NMEアワードでは最優秀ライヴ・バンド賞を受賞し、2年に及ぶツアーで全英と全米、オーストラリア、日本、欧州を飛び回った。彼らのトラック「Silk」は90年代を代表する映画(及びサウンドトラック)の続編、『T2 トレインスポッティング』に使用された。『24アワー・パーティ・ピープル』『9 Songs ナイン・ソングス』の監督マイケル・ウィンターボトムは、フィクションとドキュメンタリーを融合した映画『On the Road』の中心となるバンドに彼らを選んだ。


変化に満ちた時だったが、エリーにとって、最もクレイジーだったのはなにげない瞬間だ。「グラストンベリーから戻るバンの車内だったんだけど、みんなでアイスクリームを食べていて、私たちはその時チャート入りしていた。それ自体がすごく変な感じだった。そしてそのとき、『うそ、パラモアのヘイリーが私たちのことをツイートしてる!』って叫んだの」。


そのような目が回るようなディテール、変化の激しい道のりやその後に来る小休止から来るごく小さなひらめきや、ちょっとした惨事といったものが、ウルフ・アリスのセカンドアルバム『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』を成している。


「この2年間はこれまでにないほど素晴らしいハイと、ものすごいローを体験した」とエリーは言う。「それがこのアルバムなの」。


よくある話だ。骨を折ってデビューアルバムを制作し、悪魔のようにツアーをこなし、高みへ上り詰め、眠る暇もなくなる。そしてついにツアーが終わると、空っぽの家へと帰る。「極端に凝縮された感情の浮き沈みがあるんだ」とベースのセオ・エリスは言う。


ジタバタしたり潰れてしまったりする代わりに、ウルフ・アリスは彼らの休むことを知らないエネルギーを前進することに向けた。「ファーストアルバムでは、僕らはスタイル上幾つかの面で自分たちを抑えようとしていたかもしれない」とギターのジョフ・オディは言う。「このアルバムでは、自分たちのやりたいことを何でもやれるって思ったんだ」。



ロンドンに再結集した彼らは、リハーサルルームで濃い数週間を過ごしながら、自分たちの経験を多数の新曲の中で形にしていった。それらを磨くための手を貸してくれる人物を決める段階になると、偶然とも言える名前が挙がってきた。ジャスティン・メルダル=ジョンセンはパラモアの『アフター・ラフター』やティーガン&サラの『ハートスローブ』、M83の『ハリー・アップ・ウィ・アー・ドリーミング』といった作品を手がけたのに加え、トーリ・エイモスやナイン・インチ・ネイルズ、ベックなどと演奏した経験も持つ。しかしエリーは、彼女がプロデューサーの名前を調べたことのある唯一のアルバム、ザ・レヴォネッツの『Pe'Ahi』から彼の名前を知っていた。他のメンバーは、<Electric Picnic>で彼がベックと演奏するのを見たことがあるのを覚えていた。「僕らはみんなでそのショウを観て、『僕らが観たことのある中で一番いいショウの一つだったし、あのベーシストは最高にマッドでクールだ』って言ってたんだ」とセオは言う。「そしてなぜか彼とレコードを一緒に作ることになったのは、ちょっと素敵な運命のいたずらだね」。


メルダル=ジョンセンはロサンゼルス在住だったため、ウルフ・アリスは偶然にも「成功したバンドが、セカンドアルバムをLAでレコーディングする」という陳腐なコースを辿ることになった。「それだけ聞くと嫌な感じだけど」とセオ。「でも僕らはそこにいるあいだ週6日働き続けて、生活全てがレコード作りのためだった。だから所謂『LA行き』とは違ったよ」。


そして実際、『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』は陳腐なアルバムではない。むしろ、ウルフ・アリスの芸風を知ったつもりになっている人々へのサプライズが詰まっているのだ。戦いの火蓋を落とすのは爽快さに満ちた怒涛のカムバック・トラック「Yuk Foo」で、わずか2分強の間にまるですべてを小気味よく焼き尽くすようだ。「あなたは退屈、死ぬほど退屈」とエリーは絶叫する。「私が残念だって?そんなことどうでもいい」。


この「あなた」が誰なのかは、我々次第だ。「何かにいらついた人が誰でも自分のアンセムにできるように、自由に解釈のできるものにしたかった」とエリーは言う。彼女自身は、着想のきっかけについてこう語る。「ある一定の期待をされることにうんざりしていたの......私の場合その多くは若い女性でいることに関するものだった。(女性の気をひくために男性が鳴らす)口笛みたいなものでさえ、年をとるにつれて、『なんでいつもこんなことに付き合わなきゃいけないんだろう?』って感じるようになった。こういう歌を歌うのは、そういうことが起きた時に私がやりたいことのすべてなの」。


それに現在は、怒りのアンセムにふさわしいときだ。「今はほとんど誰もがフラストレーションを感じていると思う、そうじゃない?」とエリー。「それに怖がってもいる」とセオがそこに付け加える。「今朝ニュースを読んで、身体的に震え上がったよ」。


そういったフラストレーションや恐れに対し、彼ら自身も自分たちにできるポジティブなことをしてきている。エリーとセオは、ヨーロッパの難民危機と、いたるところで見られた思いやりの欠落を目にしたショックから、<Bands For Refugees>のムーブメントを立ち上げた。より最近では、英国総選挙に向けて、彼らは自分たちのソーシャルメディアのページを通じて若者たちに声を上げるよう呼びかけ、エリーは期限前に有権者登録を済ませるよう呼びかける労働党によるビデオに出演した。「ただ成長して、自分に与えられたプラットフォームでできることのポテンシャルに気づいたんだよ」とジョフは言う。「希望を持ち続けるために、自分にできることすべてをやらなきゃいけないと思う」とエリー。「絶望していても、何も良くならない」。



こうした政治情勢が『ヴィジョンズ・オブ・ア・ライフ』の感情的な波に滲み出てはいるものの、これは根本的にはパーソナルなアルバムであり、ウルフ・アリスにとっての大きな成長でもある。


彼らのこうした感情面またサウンド面での飛躍を助けたのは、メルダル=ジョンセンだった。カリフォルニアはイーグル・ロックにある、エンジニアのカルロス・デ・ラ・ガルザの<Music Friends>スタジオでレコーディングをしながら、彼はバンドが成長するための健全で協力的な環境を作り出しながらも、同時に彼らの限界に挑戦させた。「彼は僕らが存在すら知らなかったような音を演奏して聞き取ることができるんだ。」とドラマーのジョエル・アメイ。「彼はすごく高いレベルで仕事をしているから、こっちも同じレベルになれるよう頑張りたくなるよ」。


その成果は、あらゆる場所のあらゆるジェンダーの不平だらけの人々を励ますような、威勢のいいモンスター・フォーク・ロック「Sadboy」から聴くことができる。また彼らのソングライターとしての成熟と進歩は、口に出さぬ愛の甘美な苦しみを語る、目も眩むようなロマンチックなトラック「Don't Delete The Kisses」の、スウィートでじわじわと燃え上がるような美しいペースで特に顕著だ。これは、自分自身がそこに――恋に――落ちるまで、センチメンタルなラブソングはやらない人たちのための、センチメンタルなラブソングだ。「ひどいもんでしょ、私まるでティーンエイジャーの女の子みたい!」とエリーは歌う。「どうせならノートに『あなたに夢中』とでも書き殴るべきね」。


それとは違った種類の強烈な感情が、友人の死について書かれた「Heavenward」には満ちている。これはウルフ・アリスにとってこれまでで最もスケールの大きな曲のひとつで、シューゲイザーばりのギターと跳躍するようなヴォーカル(エリーの声はいままでより遥かに力強く、表現力豊かになっている)が土砂降りのように降り注ぐ。「あなたのことを永遠に称え続ける」とエリーは約束する。「あなたは私たちみんなが学ぶべきことを教えてくれた」。


一方でリスナーは、ビキニ・キルの「Rebel Girl」の精神(あるいはサウンドも)を受け継いだような、隆々としたグルーヴの「Beautifully Unconventional」に驚かされるだろう。これは女同士の友情への賛歌「Bros」に続き、ポップ・ミュージックにおけるベクデル・テスト(訳注:物語の中の性差による偏見を測るテスト)の点数を大きく塗り替える先駆者としてのエリーの評価をさらに固めている。「あの曲は私の友達のひとりについて書いたの」と彼女は言う。「彼女へ私が抱く感情が、『ヘザース/ベロニカの熱い日』って映画を思い起こさせたの、誰もがヘザーの中、自分以外にもう一人『ヘザーじゃない』人を見つけるっていう......『あなたとは共犯になれるね』、みたいな感じ」。


ウルフ・アリスに関して、「友達」という言葉がよく出てくることに気付いたかもしれない。なによりも、この野生児たちこそ友達同士であり、彼らが誇り称えるのも友達なのだ。多くの若いバンドを破壊する、あるいは少なくとも試練となる、成功の大きさは、彼らの結束をより強めただけだった。


「おかしなことに、」とセオは言う。「これを言うことでツキが変わってしまわないといいんだけど、僕らは本当に沢山の時間を一緒に過ごしているんだ......お互いを細かいところまで本当によく知っていて、結婚相手を知るよりもよく知っている。あまりにも近いから、恋愛関係や友情関係を超えた新しい状態みたいになっている。必ずしも健康的なことじゃないかもね......」


それがこんなに良いサウンドになるなら、どこが間違っていると言えるだろう?ウルフ・アリスに祝杯を、彼らこそ、意気消沈した野生児たちが未来に希望を抱く理由なのだ。